
7月31日、トランプ米大統領は相互関税の新たな税率を各国に課す大統領令に署名しました。約70カ国・地域に10〜41%の新たな税率を示しました。8月7日に発動する予定です。4月の発表では、カンボジアの税率は49%と中国に次ぐ高い税率でしたが、今回は大幅に引き下げられて、19%となりました。
今回の決定で、周辺国では、日本15%、韓国15%、マレーシア19%、インドネシア19%、タイ19%、バングラデシュ20%、ミャンマー40%、ラオス40%等となっています。ベトナムは、交渉が完了しており、20%となっています。
カンボジアは、4月に事態打開のため、米国製品19品目に対する関税率を7~35%から5%に引き下げると約束しています。また、スン・チャントル副首相とチャム・ニモル商業大臣に米通商代表部との交渉に当たらせていました。なお、今回の米国の決定にあたり、カンボジアはボーイング737Max8を10機購入すると表明しています。
カンボジア政府や民間企業からは、この決定を歓迎する声が出ています。フン・マネット首相は、米国の決定を「カンボジアの経済発展にとって良い知らせだ」と評価しています。また、「タイとの停戦に尽力し、停戦の実施状況を直接監視してくれるトランプ氏に感謝する」として、トランプ大統領をノーベル平和賞候補に推薦するとしています。
カンボジアにとって、米国は最大の輸出先であることに加え、米国向けの主要輸出品目が縫製品・旅行用品となっています。このため、カンボジア経済の主要エンジンである縫製業に大きな影響を与えるものと懸念されてました。周辺国とほぼ同等の19%で決着したことで、発注を他国に奪われる可能性も低下したことで一息ついていると見られます。
ただ、これまでは、米国向けの税率は特別特恵関税で、ほぼゼロであったものが、19%に大きく上昇することとなり、米国での需要減退や他国製品との競争激化も危惧されます。今後も引き続き関税を引き下げるための交渉を継続するとともに、輸出品目と輸出先の多様化に向けた努力が期待されます。
(写真は、カンボジアのSNSで使われているトランプ大統領に感謝するという画像。AKPより)
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