カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

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東洋建設 シアヌークビル港新コンテナターミナル建設を受注

 10月28日、東洋建設株式会社は、カンボジアのシハヌークビル港湾公社より、シハヌークビル港新コンテナターミナル拡張計画(NCT2)「パッケージ1(土木工事)」を受注したと発表しました。この工事は、日本政府が供与する円借款にて実施されるものです。契約総額は約262億円、工事期間は36ヶ月であり、同社にとってカンボジアにおける最大規模の工事となるとしています。

 シハヌークビル港は、カンボジアにおける唯一の大水深港として、経済成長を支える重要基幹インフラです。2000年代前半から日本政府の円借款支援によるコンテナターミナル開発が進められています。東洋建設は、2015年~2018年の「シハヌークビル港多目的ターミナル整備事業」も受注しています。

 近年、カンボジアの堅調な経済成長を背景に貨物取扱量が急増しており、シアヌークビル港の既存ターミナルの容量は限界に近付いていることから、貨物取扱能力の増強が喫緊の課題となっています。現在、日本政府の円借款により、3つの新コンテナターミナル拡張事業が進行しており、本工事は第2ターミナルの建設となります。

 この工事では、長さ400メートルの岸壁と約20万平方メートルのコンテナターミナルの整備等に併せ、12棟の建屋の建築工事も実施します。また、コンテナターミナル運営の中枢的役割を担い、荷役業務・コンテナ蔵置・ゲートチェック・各種輸送サービス等を一体的に管理するターミナルオペレーションシステム(TOS) を導入することにより、貨物取扱能力が約45万TEU増加する見込みです。

 同社では、「1997年にカンボジアの首都、プノンペンに出張所を開設以降、様々なインフラ整備プロジェクトに参画し、同国の社会・経済発展に尽力してまいりました。今回の工事において、これまでの実績と経験を発揮し、同国のさらなる経済発展に寄与するとともに、日本政府が推進する自由で開かれたインド太平洋の実現に貢献してまいります」としています。

(計画図は、東洋建設の発表より)

 

東洋建設の発表

https://www.toyo-const.co.jp/topics/generalnews-27927

 

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日本 カンボジアに緊急支援借款を供与 エネルギー供給安定化を支援

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 10月27日、プノンペンにおいて、石月英雄駐カンボジア日本国特命全権大使とプラック・ソコン・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣との間で、円借款に関する書簡の署名・交換が行われました。対象案件は、「経済の強靱性向上・エネルギー供給安定化のための緊急支援借款」 (供与借款額:300億円)です。

 カンボジアでは、中東情勢の悪化に伴うエネルギー価格の高騰及びエネルギー供給不安により経済に大きな影響が出ています。その中で、カンボジアにおいて製造されている自動車部品や電子機器をはじめとした、日本のサプライチェーンを支える製品の安定供給を維持することが課題となっています。

 この協力は、アジア開発銀行(ADB)と協調融資の形で、カンボジア経済の安定化やエネルギー転換に向けた施策に取り組む同国政府を支援することにより、中東情勢が同国に与える経済・社会的な影響を緩和・抑制するものです。また、ADBと日本が推進する「長期的強靱性のためのエネルギー行動枠組み(ACCEL)」とも軌を一にする取組です。

 また、この協力は高市早苗内閣総理大臣が立ち上げた「パワー・アジア」の下での円借款案件であり、日本を中心とするアジア全体のサプライチェーンの安定化・強靱化を通じて我が国の経済安全保障と、現地に進出する日本企業にも直接裨益するものです。

 さらに、この協力は、エネルギー情勢が厳しさを増す局面において、カンボジア政府の喫緊のニーズに的確に答えるものであり、日本に対する信頼の一層の醸成につながり、日・カンボジア間の関係強化に大きく貢献することが期待されます。

 なお、供与条件は、金利:年2.80%、償還期間:25年(7年の据置期間を含む)という大変譲許的なものです。

(写真は、発展を続けるプノンペン市内)

 

外務省の発表

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_04368.html

 

ブログ「カンボジア経済」8月14日「アジア開発銀行 カンボジアの経済安定化を支援へ 日本も協力へ」

https://economistphnompenh.hatenadiary.com/entry/2026/08/14/050000

 

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カンボジアへの外国人訪問客数半減 2026年1~9月

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 カンボジア観光省によりますと、カンボジアへの訪問客数は、2019年661万592人、2020年130万6143人、2021年19万6495人、2022年227万6626人、2023年545万3231人から、2024年は670万125人にまで回復しました。しかし、2025年は、対前年比16.9%減の556万9752人に留まりました。

 2016年に訪問客数は初めて500万人を突破し、その後も増加傾向にありましたが、2020年、2021年は新型コロナの直撃を受けて大きく減少しました。2022年・2023年には予想よりも早い回復を見せ、2024年には対前年比23%増で過去最高に達しました。しかし、2025年は、タイとの国境紛争や特殊詐欺の影響で大きく減少しました。

 2026年に入っても、観光への逆風は強く、更に中東紛争の影響も加わって、カンボジアへの訪問客数は大幅に減少しました。2026年1~9月のカンボジアへの外国人訪問客数は、246万4033人と対前年同期比43.7%減となっています。

 国別にみると、1位ベトナム65万1486人(28.1%減)、2位中国64万3314人(27.6%減)、3位米国14万276人(5.6%減)、4位フランス8万4209人(14.8%)、5位英国8万1906人(13.8%減)、6位インドネシア7万738人(37.9%減)、7位オーストラリア6万6958人(7.8%減)、8位日本6万5206人(18.3%減)、9位韓国6万1641人(52.1%減)、10位タイ5万2114人(94.7%減)となっています。。

 観光業は、カンボジア経済にとって重要なエンジンの一つですが、新型コロナの影響を最も強く受けてた産業の一つであり、ツアー関連会社や観光客向け飲食業・ホテル業等は、不況に沈みました。訪問客数は、2022年以降は順調に増加していましたが、2025年から強い逆風に見舞われ、再び厳しい状況にあります。

 カンボジア政府では、観光業回復のために様々な政策を打ち出しており、旅行者用電子支払アプリの導入、中小企業銀行による優遇貸付や返済困難な場合の条件緩和、遺跡訪問時間の延長、入場チケット購入手続きの改善、ビザ料金の見直し等が実施されました。また、今年は中国人向けの観光ビザ免除が試験的に実施されています。

 ようやく立ち直りかけていた観光セクターですが、タイとの国境紛争や特殊詐欺問題等に加え、中東危機の影響による燃料価格の高騰や航空便の減少等も逆風となっており、回復には時間を要するとの見方が強まっています。

(写真は、アンコールワットの日の出。2022年12月撮影)

 

観光省の統計のサイト

https://tourism.gov.kh/statistics-v2

 

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2027年度予算閣議決定 歳出は小幅な伸び

 10月23日、閣僚評議会は、2027年度予算法案を承認しました(日本の予算閣議決定にあたります)。今後、国会の上下両院での審議・承認を経て、年内に成立する見込みです。2027年度の歳出予算は39兆7000億リエル (約99億3000万米ドル)と、2026年度から3.2%の増加となりました。予算の対GDP比は、16.6%となります。

 予算策定の前提条件となる経済予測では、GDP成長率を2026年4.0%、2027年4.8%と予測しています。一人当たりGDPは、着実な経済発展を反映して、2026年の3098ドルから2027年には3277ドルに増加するとしています。成長は、産業、サービス、農業の3つの主要セクターによって牽引されると予想されています。

 カンボジア政府は、この予算枠組みは、包摂的な成長という国の長期ビジョンに沿って、マクロ経済の安定を強化し、持続可能な開発を促進し、公共部門の効率を高めるための継続的な取り組みを反映していると強調しています。また、五角形戦略で設定された6つの優先政策プログラム、5つの主要改革措置、5つの中核的優先事項に取り組むとしています。

 来年度予算の優先事項としては、国家主権と領土保全の強化、国民生活の安定、不確実性が高まる中での成長支援等をあげています。

 2026年度も、財政の健全性を維持しつつ、海外からの支援も受け入れて、バランスの取れた財政運営が継続されることが期待されます。

(写真は、閣僚評議会。AKPより)

 

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カンボジア証券取引所 出来高が新記録 2026年9月

 10月7日、カンボジア証券取引所は、2026年9月に史上最高の取引記録を打ち立て、平均日次取引金額と取引量の両方が過去最高に達したと発表しました。

 平均日次取引金額は、2026年9月に58億リエル(約145万ドル)に達し、過去最高記録である2022年4月の36億リエル(約89万ドル)から約63%の上昇となりました。また、2026年9月の平均日次注文数は1万2173件に達し、1日あたりの平均注文株数は750万株となりました。同時に、2026年9月末にCSX指数は650.62ポイントに上昇し、20.3%の増加を記録しました。

 カンボジア証券取引所では、市場の上昇は、新しい投資家によるところも大きいと分析しています。2026年9月には、4162件の新規取引口座が開設され、2018年9月の4034件を超える過去最高となりました。また、アクティブ投資家の数も2026年9月に過去最高の9806人に達したとのことです。取引額と取引量の歴史的な急増が、新規および既存の投資家の広範な参加によって支えられていることを示しているとしています。

 カンボジア証券取引所では、「投資家の継続的な関与は、堅実な証券市場を発展させるための中核的な原動力であり、国内企業の資金調達手段の拡大、さらには国全体の経済成長を支える基盤となります。」としています。

 これまで、出来高、株価ともに低迷を続けてきた証券市場ですが、こうした動きが出てきたことは、証券市場発展のためにも大きな意義があるものと見られます。資金調達手段としてだけではなく、投資家の重要な資金運用手段となることも重要であり、カンボジア証券取引所や関係機関の継続的な振興努力が期待されます。

(グラフは、カンボジア証券取引所の発表より)

 

カンボジア証券取引所の発表

https://csx.com.kh/en/news/notice/692

 

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ランチも美味しい Cafe Kichi 吉

 プノンペン中心部バンケンコンのサイフォンコーヒーが楽しめるカフェ「Cafe Kichi 吉」です。夜は手打ちそばもいただける「吉 Japanese SAKE Bar」ですが、朝9:00から14:00までカフェとして営業しています。店内はお洒落な感じです。新しいランチメニューは、とんかつ、エビフライ、唐揚げ等の定食、様々なカレー、十割そば等があります。今回は、十割そばランチセット、チキン照り焼き定食等を頂きました。十割そばランチセットには、ミニ丼(今回はカレー)、サイフォンコーヒー、ミニデザート(飲むコーヒーゼリー)も付いて9.9ドルとお得感があります(写真上)。お蕎麦も、カレー丼も美味しくいただきました。デザートの飲むコーヒーゼリーも素敵でした。お勧めです。お試しください。

 

Cafe Kichi 吉

https://web.facebook.com/profile.php?id=61588933630637

 

チキン照り焼き定食


サイフォンコーヒーと飲むコーヒーゼリー。美味しかったです。


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プノンペンに横丁 Kampuchea Yokocho

 プノンペン東部、リバーサイドにオープンした「Kampuchea Yokocho」です。先般、グランドオープン前のオープニングイベントに参加させていただきました。場所は、リバーサイド、ワットウナロムの北側です。かなり広い敷地で、開放的なフードコートという感じです。多くのお店が入っていて、日系のお店も2店舗入っていました。タコ焼きややきそば、ラーメン等が楽しめる様です。この他、ピザや中華、カフェ系のお店もありました。リバーサイドなので、週末の歩行者天国の時は、多くのお客さんで賑わうのではないかと思います。今後の発展が期待されます。リバーサイドにお越しの際は、お試しください。

 

Kampuchea Yokocho

https://web.facebook.com/profile.php?id=61591615911556

 

オープンな雰囲気です


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カンボジアからの精米輸出 ついに目標の年間100万トンを達成

 10月19日、カンボジア農林水産省は、2026年の精米の輸出量がついに目標としてきた100万トンを達成したと発表しました。2026年の精米輸出量は10月19日時点で101万4442トンに達したとのことです。精米の輸出先の第1位はEU向けとなっており、次いで中国、ASEAN5か国等となっているとのことです。

 2010年8月に、フン・セン首相(当時)から発表された「コメの生産・輸出振興政策(ライスポリシー)」では、2015年までの目標として、コメの国内余剰400万トン以上/年、精米の輸出量100万トン/年という数値目標を掲げていました。残念ながら輸出量については達成できず、目標年から11年を経て、ついに目標を達成しました。

 コメ(籾)の生産量(2023年)は、日本の1014万トンに対し、カンボジアは1290万トン(2022年1162万トン)と日本を大きく上回っています。

 カンボジア米連盟(CRF)では、「この目標達成は、精米所への投資、資金調達への政府支援、輸出市場の多様化、そしてカンボジア米の国際的な認知度の高まりによって推進された」としています。更なる課題として、資金調達へのアクセス、貯蔵・乾燥施設の改善、運営コストの低減が、米輸出産業の強化に不可欠だと述べました。

 カンボジアの主要作物であるコメが、自国内消費だけでなく、輸出においても大きな役割を果たしていくことが今後とも期待されます。

(写真・グラフは、AKPより)

 

2015年~2026年(10月まで)の輸出実績


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カンボジアからの輸出堅調 2026年1~9月 石油製品の輸入増に懸念

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 カンボジア経済財政省の関税消費税総局の発表によりますと、2026年第1~第3四半期(1月~9月)のカンボジアからの輸出は、対前年同期比21.0%増の270億904万ドル(約4兆2261億円)に達したとのことです。輸入は、21.6%増の299億1664万ドル(約4兆6670億円)でした。

 輸出先を国別にみると、1位は米国で対前年同期比29.2%増の119億93万ドルで、全体の44.3%を占めています。2位はベトナムで8.3%増の31億8247万ドル(シェア11.7%)、3位中国28.7%増15億1879万ドル(シェア5.6%)、4位日本24.1%増14億4654万ドル(シェア5.3%)、5位スペイン22.8%増10億7604万ドル(シェア4.0%)となっています。 

 輸入は、第1位は中国で対前年同期比23.3%増の166億6430万ドル(シェア53.7%)、2位ベトナム9.2%増34億304万ドル(シェア11.4%)、3位シンガポール143.4%増16億7202万ドル(シェア5.6%)、4位タイ33.9%減15億4269万ドル(シェア5.2%)、5位マレーシア45.0%増10億2015万ドル(シェア3.4%)となっています。日本は7位で、11.9%増7億9140万ドル(シェア2.6%)でした。

 品目別輸出では、縫製品が第1位で対前年同期比6.9%増の92億3466万ドル(シェア34.1%)、2位ゴム及び製品66.0%増23億4135万ドル(シェア8.6%)、3位旅行用品8.3%増17億6757万ドル(シェア6.5%)、4位履物8.1%増16億6328万ドル(シェア6.1%)、5位フルーツ・ナッツ44.3%増15億6374万ドル(シェア5.8%)等となっています。

 品目別輸入は、1位石油製品39.2%増37億8339万ドル(シェア12.6%)、2位電気機器46.0%増29億6998万ドル(シェア9.9%)、3位縫製原料5.3%増26億7219万ドル(シェア8.9%)、4位車両19.5%増21億3925万ドル(シェア7.2%)、5位機械7.0%増20億4072万ドル(シェア6.8%)等です。

 国別では、日本が輸出先第4位に食い込んできたことが注目されます。また、トランプ関税の税率低下を受けて、米国向け輸出が堅調です。他方、トランプ関税で米国への輸出が難しくなっている中国は、東南アジア向け輸出に力を入れていると言われ、国別輸入で大きく金額を伸ばしています。また、タイとの国境紛争の影響でタイからの輸入は減少傾向にあります。

 品目別輸出では、カンボジアの主力輸出品である縫製品、履物、旅行用品は堅調でした。中国系のタイヤ工場の増加で、ゴム製品の輸出も伸びています。品目別輸入では、中東紛争による原油価格高騰の影響で石油製品の輸入額が急増しています。

 カンボジアの輸出産業は、2024年から縫製品等の輸出が回復してきていました。トランプ関税の影響が軽微であったこともあり、縫製品等の輸出は予想以上に堅調です。今後は、タイとの国境紛争・中東紛争等の影響が長期化することが懸念されます。

(写真は、日本の支援で拡張工事が進むシアヌークビル港。シアヌークビル港湾公社のフェイスブックより)

 

関税消費税総局の統計のサイト(英文です)

https://stats.customs.gov.kh/en

 

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